ABWとは?従業員満足度や生産性が改善する新しい働き方のメリットデメリットを紹介
ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)とは
ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)とは、仕事の内容に合わせて時間や場所を自由に選択する働き方のことを指します。一人でデスクワークをする時は個別のデスクで、チームのメンバーと企画の話をしたい時は、ソファで打ち合わせをするなど、場所を選んで働きます。
ワーカーが仕事内容に合わせて時間と場所を選び働くことで、従業員満足度を高め、生産性を向上する施策として取り組む企業が増えています。
ABWとフリーアドレスの違い
ABWと比較されるワークスタイルに「フリーアドレス」があります。フリーアドレスとは、オフィス内に固定席を作らず、仕事内容に合わせて、社内の座席を自由に利用できるワークスタイルです。
一方でABWでは、仕事内容に合わせた空間を選んで仕事をします。またフリーアドレスでは、オフィス内の座席を選びますが、ABWでは、オフィス内外、時間を問わず働くことができます。
時間も場所も縛られずに仕事をするワークスタイルがABWです。
ABWのメリット
それでは、実際にABWを導入した時のメリットについて解説していきます。
ABWのメリットには、下記の点が挙げられます。
● オフィスコスト削減
● 生産性の向上
● 企業イメージの向上
オフィスコスト削減
1つ目がコスト削減です。
ABWと併せてテレワークや在宅勤務も導入する場合が多く、オフィスのデスクを減らしたり、よりコンパクトなオフィスにリニューアルしたりと、家賃や光熱費などの固定費の削減に繋がります。また、どこでも働くためには資料のデジタル化が必要不可欠です。資料のデジタル化を進めることで、コピー用紙代や印刷コストを削減できます。
生産性の向上
2つ目に生産性の向上です。
固定席の場合、周りの状況が原因で作業に集中できなかったり、打ち合わせをしづらかったりと業務の内容に環境が合っていないことで、効率が悪くなります。
ABWでは、業務内容に適した環境で働けるので、作業を効率よく進められます。また打ち合わせではアイデアや意見交換がしやすい場所も選べるため、生産性の向上が図れます。
企業イメージの向上
3つ目が企業イメージの向上です。
ABWやテレワーク、在宅勤務の導入でオフィス以外の仕事場所の選択肢があれば、通勤時間の短縮など従業員のワークバランスが向上し、従業員満足度が上がります。従業員満足度が企業イメージの向上につながります。
また企業イメージが向上し、職場の魅力が高まることで、優秀な人材が集まりやすくなる可能性もあります。
ABWのデメリット
次にABWのデメリットは下記の通りです。
● デスクが固定化してしまう
● 社員の管理が難しい
● オフィス整備に時間がかかる
デスクが固定化してしまう
ABWでは業務内容によって働く場所を選べますが、実際に導入してみるといつも通りのデスクで仕事をしている、なんてことがよくあります。ABWでは、環境の整備も重要ですが、従業員一人ひとりが考えて行動することが重要です。
社員の管理が難しい
従来の固定化デスクの場合は、誰がどこにいるか簡単に把握や管理ができました。しかし、
ABWでは、一人ひとりが自ら考えて行動するため、誰がどこにいるのかわからなくなる場合があります。
時間も選べるため、人により業務時間が異なりやすく、勤怠管理や人事評価の管理も難しくなります。そのため、ABWの導入の際には、勤怠管理の方法や人士評価の査定方法など改めて考える必要があります。
オフィス整備に時間がかかる
ABWを導入するためにはオフィス整備が必要です。会社により業務内容は異なるため、自社の業務にはどのような環境が適しているか、どんなスペースが必要なのかなど適切なスペースを構築し、オフィスのレイアウトを組みます。
またABWの実現にはオフィス製品の導入も必要になります。社外でも使用できる電話やパソコンだけでなく、より作業に集中するためのデスク、打ち合わせ用のブース、軽い相談用のソファなどです。これらを導入し、整備するのにはそれなりに時間がかかります。
ABWがもたらす10の活動
最後にABWがもたらす10の活動について、作業人数ごとに分類して解説します。
1人で行う活動
(画像:アドサイトフォーカスブース)
・高集中
高い集中が求められる個人作業です。企画書作りや報告書作りなど個人作業に取り組むためには外部との接触を遮断したスペースが必要になります。
・コワーク
個人作業の中には、周囲の人と随時質問を交わし合いながら、進めた方がいい場合もあります。コワークは、メールのチェックや返信などそこまで集中せずにできる作業で使い、軽いコミュニケーションを取りながら個人作業を行います。
・電話/WEB会議
リモートワークが普及し、今では電話/WEB会議が当たり前になりました。WEB会議では、会議室など大きなスペースは必要ありませんが、周囲の話し声がある程度遮断されたスペースが必要です。離れた場所の相手と意見を交換するために使用するスペースです。
2人で行う活動
(画像:ピクセル・アドサイトデュオブース)
・2人作業
1人または最大2人の同僚と緊密に協力する作業です。
1つのモニターや資料を2人で見ながら作業をしたい場合に使います。2人が近距離で横並びになる形が適しています。
お互いが意見を出し合いながら企画のすり合わせをするなど、周囲に気兼ねなく作業に没頭できるスペースです。
・対話
一対一のミーティングや個別面談などです。大きな会議室は必要ないが、オープンスペースでは話しづらい時に活用できる空間です。
上司や同僚、部下と一対一で話をすることは、アイデアの共有など生産性の高い働き方に繋がります。
3人以上で行う活動
(画像:ステップス)
・アイデア出し
3人以上のグループで新たなアイデアを出し合います。出たアイデアをホワイトボードに書き出したり、付箋を壁に貼ったりしながら議論を展開します。
・情報整理
3人以上のグループで行う調整、進捗状況の報告のための会議です。ABWでは、働き方を自由に選択するため、計画の進捗確認や情報の整理と共有は特に重要です。情報整理を行うために3人以上で話し合える空間が必要です。
・知識共有
3人以上のグループで行う知識共有です。勉強会や報告会などです。前述の情報共有と異なる点は、こちらは知識の共有が目的でプレゼンターが話す割合が高い形式が多い点です。
その他
(画像:ノットワークソファ)
・リチャージ
仕事から離れてリフレッシュしたり、同僚と交流したりします。オフィスにリフレッシュするスペースを設けると、心身ともに疲れが取れ、再度仕事に向かう切り替えにもなります。
・専門作業
特別な設備を必要とする専門的な業務をします。専門的な業務には専用の空間が必要です。専用の空間を作ることで、より専門性を高めた業務が可能になります。
従業員満足度が向上するABWという働き方のご相談はぜひフロンティア技研まで!
いかがでしたでしょうか。今回はABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)について解説しました。働き方改革が進むにつれてABWを取り入れる企業は増えています。ABWでは、設備の準備だけでなく、社員一人ひとりの考え方も重要になります。しかしいきなり全てを導入するのはコストもかかりますので、一度自社が抱えている課題を見直して、自社にあった10の活動を導入してみてください。ABWの新しい働き方に興味がある方は、ぜひお気軽にフロンティア技研にご相談ください。
さらに、フロンティア技研では、オフィス関連の幅広いサービスを取り揃えております。気になったサービスやオフィス全般の漠然とした質問等もお気軽にお問い合わせください。
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